2017年1月17日火曜日

自立学習入門 A6001 A判定

設題:1.「考える」ためには「問う」能力は欠かせない。この「問う」能力を高めるために「読む」能力と「書く」能力が必要である。このことを自分の学習経験や仕事に照らし、具体的に説明しなさい。

はじめに
佛教大学通信課程に通うにあたり、自宅学習が今後の中核であり、学習生活を自ら管理しすすめていかなければならないというところに、通学方式の大学と大きな違いがあると考える。情報を正確に理解する、読む能力。自分が他人に伝えたいことを正確に伝える書く能力。質問をする、疑問をもつという問う能力。この3つの「読・書・問」という学習の基礎ともいえる三つの能力のそれぞれの特徴や関連性を自らの経験を交え以下より論じる。

1 「問う」ための「読む」「書く」能力
解決したい問題に直面した時、まず「何を研究するのか」「何を考えるのか」自分に問い、解決策を考える。学習生活でいえばテキストを読むときには「この文章で大切な個所はどこか」という事が問題になり、リポートを書く場合にも「何をどのようにかいたらいいか」という問題について「筋道を立てて思い図る」あるいは「頭をはたらかせて判断する」はずである。すなわち「問う」ことは考えることの出発点であり「問う」ことによって考えることができるようになる。ここで「問う」という言葉を選ぶのは「考える」という言葉は多義性があり、必ずしも知的な思考だけを意味しているわけではないことと、もう一つに考えるという言葉を知的な思考の意味に限定して使うとしても、その方法と技術については「読む」「書く」と同じ次元で述べることができないからである。(参考:基礎教育I-VR 第13回)そして、解決するために他から与えられる情報を正確に理解する「読む」能力が必要とされる。情報とは文章に限らず、記号や数式はもちろん、絵や写真、映像からもだ。さらに正確に読解するには読む方法を知り技術も必要になってくる。次に読み取った情報を正確に確実に他に伝えるため、「書く」能力を使う。単に文字や文章を書くという事ではなく、スピーチやジェスチャーや顔の表情で伝えたり、コンピューターを駆使して自分の意思を伝達することもある。
特に、「問う」の能力については、この能力なしに他の二つの能力の向上は期待できない。「問う」とは問題を自覚し、発見しその解決を意識的に求めることだ。つまり、問うためには与えられた問題を解決するための「問題解決能力」とは別の能力、「問題発見能力」が必要であると言える。相手に正しい答えを期待する質問をもったり、知的な思考を行う場合において他から与えられる情報を批判的に受け取り、常識や曖昧さ、根拠、矛盾、経験を問うことや「もし」を問うこと、異論を問うことなど「なぜ」を問う姿勢を持ち続けることも大事だと言えるだろう。問題を発見できたところで、深く考え読み解き、知識はより深いものとなり、書く内容は問うことによって明確になる。逆に「読」がなければ「問」はないし、かくことによってますます「問」は明確になるともいえるだろう。これにより、「読・書・問」の三つの能力は独立しているものではなく、それぞれが連動して活発に働いており、いわば螺旋状に向上していくものであると言える。

2.「読む」「書く」「問う」の能力と自分自身の経験
1で論じた三つの能力は学習に限った話ではなく日常生活においても大切なことだと考える。私がアルバイトをしていた時にもこの能力の大切さに気付いたことがある。初めての飲食店での接客業で、右も左もわからなかったが、忙しい職場であったためなかなか仕事のことを周りの人に聞けずにいるとき、仕事を覚えるのが遅く、逆に迷惑をかけていた。しかしこのままではいけないと追い込まれたときに考え、積極的にわからないことは人に聞くように努めた。「なぜこの場合はこの仕事をしなくてはいけないのか」「この行動にはどういう意味が含まれているのか。」そして、教えてもらったことは深くもう一度頭の中で整理してから正確に理解するようにし、自分の考えを誤解がないよう言葉で表したり、メモをとったり、どこまで理解ができているか正確に伝えるようにも注意した。受け身ではなく主体的に疑問を解決しようと動いたことにより、問題が解決して対人関係を円滑にしたのはいうまでもない。疑問を周りの人に「問う」、教えてもらった情報を「読む」、自分の考えを正確に「伝える(書く)」。このことから三つの能力は学習はもちろん日常生活にも必須であると言えるだろう。これは一つの例であったが、なににおいてもまずは何とか解決しようという姿勢を忘れないようにしたい。

設題:「問う」能力を高めるために、印刷メディアやインターネット端末機器などをどのように活用しているか、いないか。自分の学習経験や仕事を例にして、今後の学習課題を書きなさい。

3.「問う」能力とメディアとの関係
「問う」能力を養おうとすれば、自然に浮かんでくる質問や疑問だけでなく、意識して「問い」を探すこと、そして知的な思考を行う場合には、やはり他から与えられる情報を自覚的な努力をもって批判的に受け取り、「なぜ」を問う姿勢を持ち続け、またその解答を見出す方法や技術を学ばなければならない。昨今のマルチメディアの発達により、昔と比べてはるかに問いを持った時には答えを導きやすくなった。特にインターネットはだれでも、どこでも、誰からでも情報を仕入れることができるユビキタス社会の象徴であるといえるだろう。(基礎教育I-VR 第15回)インターネットにつながるのはコンピューターだけではない。身近なものとして常に持ち歩いているスマートフォンをよく活用している。これにより、わからないことが3分ほどで解決できることも少なくない。印刷メディアよりスマートフォンを使って疑問を解決するほうが最近では多いが、便利がよすぎるゆえ、自身が忘れそうになることがある。それは、「なぜ?」と思うことは知識への渇望をもたらし関連知識を強烈に吸収する原動力にはなるが、簡単に答えが分かってしまうことから知識を得ること事態が目的化し、そこに達成感が生まれて終わってしまう。深く読み取ったり、その知識を踏まえ行動に移さないのである。そしてもう一つは、沢山の情報が蔓延っているので情報の取捨選択が難しいことだ。しかし、インターネットをはじめマルチメディアは学校生活においても欠かせないものである。情報の受発信だけではなく様々な活用方法があり、広範囲に及んでいる。うまくこの便利なものと付き合っていくためには、頼りすぎないことと受け身ではなく主体的に問うことを気を付けたい。情報化社会において自ら疑問を持ち主体的にある程度の努力を持って解決しないと情報に振り回されがちだからだ。

4.今後の学習課題
佛教大学では学習意識が高いながらも自己管理を一人で続けることが困難になり学業の半ばで学ぶことをあきらめなければならない人もいると聞く。実際に私自身も学習の進度や継続に不安がある。以前通学性の大学に入学したものの途中で中退をしたことがあるが、今思うと学習意識が低かったのはもちろん、この単元で学んだ「読む、書く、問う」の3つは成立していなかった。特に問うに関しては積極性が足りず、欠けていた。それをふまえ、まず「問う」能力の向上のため、意識して「問い」を探し、またその解答を見出すためのメディアとの付き合い方を考え、次に読みたいように自己流に読むのではなく、書かれている文字や数字や記号を手がかりに内容を正しく理解し、自らの「読む」技術を向上させたい。そして最後に、正確にものを伝える「書く」能力だが3つの中で最も苦手なことであるので、根気よく地道にこなしていきたいと考える。

5.参考文献
基礎教育I-VR vol.1
基礎教育I-VR vol.2

自立学習の手引き 読む・書く・問う 公益財団法人 私立大学通信教育協会

2 件のコメント:

  1. すばらいいですゥ~
     つまずき中でした~参考にさせて頂きます~

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  2. 設題「問う」のリポートなんとか終わりました。ありがとうございました~。
    わたしは土日が仕事のサービス業の一回生です、なかなか学習会に参加できない状態で
    かなり苦しんでいます・・・このままで卒業できるのか?と・・・
    スクーリングではどうやら土日の参加が必ずありそうなのでせめてその時様に
    とってあります~。あ~、これからリポートの提出活動に入りますが・・・
    どうやって出すのかな?(笑)  まー、こんな感じです・・・
    教科があればリポートはそんな難しいとは考えておりませんが、「問う」・・
    ってなんだよ・・みたいな、基礎学習の設題「問う」のリポートが後にも先にも
    一番むずいんでわ・・と、どうでしたか?

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